第二章 シンガポールからエリトリアまで-1
第二章 シンガポールからエリトリアまで
シンガポール
7月31日~8月1日:シンガポール
アンコールワットからプノンペン経由で、空路シンガポールに着いたのは7月31日16時頃。トパーズ号が出航する(8月1日02:00時)10時間くらい前だった。
アンコールワットの暑さで疲れていることもあり、街には出ず、ターミナルにある大きなショッピングセンターで買いもの。アンコールワットで知り合ったTさんと一緒にみやげ物を物色する。
みやげ物からテレビなど電化製品まで何でも売っている。しかも、入り口には日本語で「いらっしゃいませ。円も使えます」と張り紙があり、店員も日本語で話しかけてくる。日本からの旅行客が多い証拠だ。
Tさんはワゴンで店を出している「梅干屋」(日本語で店の名前が旗に書いてあった)で干したあんずを買った。部屋の仲間とのおやつに丁度よいと言っていた。
私は、今までの飛行機旅行ではかさばり荷物になるので買えなかった、ラン(オーキッド)の造花を2束買った。色とりどりの単品の造花を自分で選んで花束にした。長さ1メートル弱の大きな束になってしまった。船だから横浜まではよいが、横浜からどうやって持って帰ろう。本物のランを入れた額も妻のアンコールに答えて買う。
船内では果物が少ないので、地元の人が行くようなスーパーを探しりんごを2つ買う。やはり新鮮ではなかった。妻からのメール「船内は果物が出ないでしょうから、きっと寄港地で果物を仕入れているのでは?」を思い出し笑った。
シンガポールでは、シティバンクに勤めていたときの出張で、動物園のオランウータンと肩を抱き合った写真が思い出に残っている。おとなしいオランウータンで良い記念になったが、写真を見るたびにオランウータン独特の体臭もリアルに思い出される。鼻に記憶細胞があるのだろう。
8月1日船内では、シンガポールで仕入れた南国の果物(マンゴー、パパイヤ、スターフルーツなど)をワゴンに並べたフルーツパーティがあった。350名限定の有料のイベント。ぶどうやいちごの食べ放題と同じで、食べ放題と言ってもそんなには食べられない。健康オタクとしては、中性脂肪の数値も気になる。
(マラッカ海峡)
マラッカ海峡は海賊銀座と言われ、日本の船が海賊に乗っ取られたという記事が新聞によく載る。マラッカ海峡は、全長900キロメートル、巾70~250キロメートル、水深平均25メートル。岩礁や浅瀬が多いので、大型船の通れる巾が数キロメートルしかない場所がある。
船が岩礁や浅瀬を避けて、スピードを落とすときに海賊に狙われやすいそうだ。船には銃類は置けないので、消防用の水で応戦するという(注)。わがトパーズ号は、パナマ籍船だったことも幸いしたのか襲われなかった。
日本の国旗を掲げている船よりは襲われる確率が低いだろう、と勝手な解釈をする。それとも海賊が夏休みだったか。飛鳥IIの方が金持ちのお客が多いので、襲うのならそちらに願いたい。
(注)帰国して聞いた話では、飛鳥IIが一泊のツアーで伊東に寄航したという。そのときの写真を見せてもらったら、船首に海賊と応戦するための巨大な水鉄砲のような装置がついていた。
今回の船旅でもう一つ心配なのは鳥インフルエンザ。これについては事前の説明会で、専門家が調べているので心配ないと言っていた。
船内の鶏料理は大丈夫か?寄港地のホテルで出る食事は?と心配し始めると何も食べられなくなる。
日本にいても食材の大半が輸入品の状態だから、鳥インフルエンザのリスクは日本にいてもあると思う。とにかく海賊や鳥インフルエンザなど、船旅に伴うリスクは心配すればきりがないので、気にしないこととした。
8月2日:自主企画「熟年同士で語り合う、人生を楽しく生きるコツ」
私は自主企画の始まる8月3日に申し込み「熟年同士で語り合う、人生を楽しく生きるコツ」を一時間主宰した。40人くらい集まり、初めての試みとしては成功か。
3人を1グループにして自分たちのコツを話し合ってもらい、それをグループごとに発表してもらうこととした。
発表されたコツは、次のように多岐にわたった。
「健康」
「前向き・何事にも興味を持つ」
「相手の立場に立つ」
「社会への貢献」
「オンリーワン・自然流」
「自然・若者と共生」などさまざまな意見が出た。
「『こだわる』ことを大切にする」
「フーテンの寅さん流の生き方をする」もおもしろい視点だ。
ピースボートに乗るのも、人生を楽しむ方法の一つだ。その前提の一つは健康であること。そこで、次は健康について取り上げることにした。
若干自主企画に病みつきの気配もあったが、船内でじっとしているのもつまらないので、このアイデアの延長で健康講座シリーズを開くことになる。6回とおまけに文化祭で総集編までやってしまった。

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